アイデアについて

前章までで文章についての基礎、そして文章力の大事さを書いてきました。文章力に関しては日々向上していくものです。完成されることはありません。現在も作家として活動している方の作品も常に進化し続けているものですから。そこは日々精進あるのみ、です。
この章では文章力の他に小説にとって必要なもの「アイデア」について書いていきます。
小説を面白くするもの、文章力ももちろんですが根本的なものは「良いアイデア」が必要になります。文章力というのは言わば「案内」です。面白い話をスムーズに、かつより楽しくさせるための補助とかわりません。そこを突き詰めて文章力で勝負する作家の方もいますが、それはごく稀です。ですので、ここでは例外とさせていただきます。
アイデアがよく出る人と出ない人の違いはなんでしょうか。様々ありますが、私は「経験」と「管理」の違いがあると思っています。
何もない状態から何かを作り出すのは神様でないかぎり不可能です。アイデアでも同じ事が言えます。自分自身に蓄積されたデータ、今までの経験がなければアイデアも出ません。言葉を教えなければ言葉を出す事ができないのと同じです。今まで培った経験量がアイデアの土台となるのです。その経験の中で何が役に立つかはわかりませんが、より多くの経験をした人の文章の方が私は面白いと感じます。
次に管理ですが、それは「今までの経験を管理する」ということです。アイデアが出ないとよく言う人に多いのが今までの経験を活かせていない人です。関係ないと割り切るのは簡単ですが、いつか役に立つかもしれないということがあります。
経験をデータとしてとらえ、それを管理し活用することがアイデアを出すことに繋がります。データというと機械的に聞こえてしまいますが、人は無意識に自分の趣味趣向で取り入れるものが変わってきて、それぞれに個性や人間味がでてきます。そこを元にすることでオリジナリティにもつながってきます。